用語集

ハインリッヒの法則

ハインリッヒの法則とは、1：29：300の法則とも呼ばれ、一つの大きなトラブルの影には多数の潜在的なトラブルが潜んでいるという仮定です。
この法則では、1つの重大な事故や災害の背後には29の軽い事故があり、さらに事故のないヒヤリとする状況が300あるという考え方です。心理学においては事故発生の原因としてヒューマンファクター（人的要因）を扱うことが多く、外的環境の危険源との適応行動が取れなかった所にトラブルが発生するという考え方を持ちます。
ハインリッヒの法則の述べるところは、事故や災害の発生は確率的な事実であるとするもので、大事故が起こるのを防ぐには、小さなトラブルを一つ一つつぶしていくことが必要であると解釈されます。

お役立ち情報

ハインリッヒの法則は事故や災害における原因の追及にとどまらず、ビジネスにおける失敗発生率としても応用できるものです。1件の大きな失敗の背後には29件のクレームや苦情で明らかになったミスがあり、更にその背景に社員がミスに気づいたものの見逃しているケースが300あると考えることができます。
この「1：29：300」という比率を単なる数字として捉えるのではなく、これを踏まえて問題解決の仕組みを作っていくことでクレームを積極的なマーケティングにつなげる、消費者の動向をつかむなどの際に役立つものとなります。